ベッドにはたくさんのパーツが使われていますが、マットレスの重みや寝ている人の体重がかかる床板は負荷が大きいため割れてしまうこともあります。
こうなると買い替えしかないのかと諦めてしまう人もいるかもしれませんが、ベッドの種類によっては床板のみを交換することができるので買い替えずに済みます。
ここでは、床板を交換する際に気をつけるべきポイントについて解説していきます。
ベッド床板の交換方法
全てのベッドで床板の交換ができるわけではありませんが、種類によってはDIYで簡単に床板の交換ができますし、交換用の床板はネット通販で購入することもできます。
DIYする場合は割れた床板と同じサイズの木材を準備し、組み立ててなければならないので工具は必須です。
木材のカットはホームセンターなどでお願いできますが、きちんと採寸をしないと失敗してしまうので注意しましょう。
工具を揃えたり、採寸して材料をカットしてもらったりするのが面倒だったり、あまり時間がなかったりという場合は交換用として販売されている床板を購入するのがおすすめです。
取り扱っているベッドの床板のみを販売している店舗もありますし、サイズオーダーできる店舗、シングルやダブルなどのベッドサイズに合わせた床板を販売している店舗もあります。
床板として販売されているので購入後はフレームにはめ込むだけ。
より簡単に床板を交換したい場合はサイズの合う交換用の床板を探してみましょう。
ベッド床板を選ぶ時のポイント
修理が必要な床板の交換方法についてお伝えしましたが、交換用の床板を選ぶ時にはいくつか注意しなければいけないポイントがあります。
購入後に後悔しないためにも、事前にチェックしておいてください。
厚みと構造
床板が割れる原因としては厚みや構造が考えられます。
一般的に単板を重ね合わせた積層合板が耐久性と強度があり使用されます。
桟の有無
床板を補強するために入れられている四角い木材が「桟」です。
桟が複数入っていれば割れにくい床板と言えますし、太い桟が複数入っている場合はより強度が高く、耐久性に優れた床板と言えます。
耐荷重
床板にはマットレスと寝ている人の重みがかかるため、耐荷重がどのくらいかを確認しておかなければなりません。
最低でも体重×1.5倍の耐荷重が必要で、それ以下だと破損のリスクが高まると考えておいた方が良さそうです。
サイズ
床板のサイズをきちんと確認しておくことは最も重要なポイントです。
割れてしまった床板のサイズを計測し、同じサイズの床板を購入してください。
ベッド床板の種類を自分の好みに変更
床板を交換するタイミングで、自分好みの床板に変えてしまえば睡眠環境がより快適になります。
ここでは、どんなタイプの床板があるのか、どんな素材が使われているのか、それぞれのメリット、デメリットとあわせてご紹介します。
タイプ
・すのこ
板と板の間に隙間があり、格子状に組まれているすのこ床板には通気性が高く、夏も涼しく寝られるというメリットがあります。
ただし、隙間が広すぎたり桟の数が少なかったりすると耐久性が低くなることもあり、きしみ音が気になることもある点がデメリットと言えます。
・張り板
一枚の板、あるいは何枚かの板を組み合わせたフラットなタイプの床板が張り板です。
隙間がないので冬も暖かく、強度が期待できる、比較的安価という点がメリットですが、通気性があまりないため定期的にマットレスを上げ、通気をとるメンテナンスが必要になります。
布で覆われているタイプや、畳タイプもあります。
布団派の方は、すのこ板の間隔、凹凸が少ないものか布で覆われているタイプや、畳タイプのベッドを選択されたほうがよいでしょう。
素材
・LVL(単板積層材)
LVLとは、Laminated Veneer Lumberの略で、ポプラ材などの木を、スライサーなどで切削し単板にし、木の方向の向きを変え貼り合わせた板になります。
安価でかつ、反りや割れがなく、強度、特に上からの力に対して粘り反発する力が強く、ベッドのすのこ床板の材料として一番多く使用されている材料となります。
・檜
伐採後、200年も強度が保たれると言われている檜は吸湿性が高く水に強い、消臭や抗菌、防虫効果が期待でき、良い香りで癒されるというメリットがあります。
ただし、床板の素材としては高価なため、コストがかかるのがデメリットです。
・パイン材
北欧インテリアやカントリー風の家具でもお馴染みのパイン材は、柔らかく、加工しやすいことに加えて安価ということもあり、ベッドの床板としては非常にポピュラーな素材です。
価格を抑えて床板を交換したい場合におすすめの素材ですが、柔らかさのせいで傷がつきやすいのがデメリットです。
・桐
高級家具にも使われる桐は空気の層がたくさんあるため軽くて扱いやすい、断熱性、保温性に優れている点がメリットです。
少し値段が高いのがデメリットですが、湿気が気になる場合にはおすすめの素材です。
・杉
繊維が真っすぐで、加工しやすいという特徴を持つ杉にはベッドの床板に最適な吸湿、放湿効果が期待できます。
目立ったデメリットはなく、強度や価格もごく普通、購入しやすい素材と言えます。
ベッド専門店が選ぶ床面交換可能なベッド5選
将来的に床面を他の素材に変えたい、破損した時などにベッドを買い替えるのではなく床板のみの交換で済ませたいと考えている人は、ベッド購入時に床面が交換できるものを選んでおきましょう。
ここでは床面交換が可能なベッドを5つご紹介します。
空間を邪魔しないシンプルデザインのすのこベッド
スマートフォンなどを枕元で充電できる便利なUSBポート1口、コンセント2口の計3口を搭載した棚付きベッドです。
フレーム表面には耐水性や耐熱性、耐摩耗性に優れたメラミン化粧板、床板には通気性の高く強度のあるLVLすのこを採用しています。
「い草畳」を床面に使用したヘッドレス畳ベッド
「アイアン」と「木」という異なる素材をフレームに、床面には「い草畳」を使用した個性あふれるベッドです。
インダストリアルでクールな雰囲気は、ヴィンテージ調のお部屋コーディネートだけでなくシンプル、ナチュラル系のコーディネートにも相性バツグンです。
ヴィンテージ調デザインがお洒落な棚付きベッド
味わい深い表情の木目と武骨なアイアン脚の組み合わせで、ヴィンテージ調に仕上げた木製ベッドです。
床板は、通気性と耐久性に優れたLVLすのこを使用しています。
ヘッドボードの棚は小物を置くのに丁度良い省スペース仕様で、ホコリが入りにくいスライドコンセントが2口付いています。
引き出し収納つきで機能性バツグンのすのこベッド
夜間の寛ぎを演出する照明が付いた、スマホやタブレットを立てかけたり、小物などを置いたりできる便利な棚付きベッドです。
ヘッドボードの両サイドには、雑誌などを収納できるオープンスペースも付いているので機能性も抜群。
床板はLVLすのこ仕様で通気性に優れています。
圧迫感を抑えた開放的で機能的なローベッド
天井までの空間が広がり、お部屋に開放感を生み出してくれるローデザインのベッドです。
床板には湿気対策、カビ予防効果が期待できるLVLすのこを採用、ヘッドボードの棚にはコンセントも付いているので、スマホなどの充電にも便利です。
まとめ
床板を破損してしまった場合、知らなければベッドごと買い替えるしかないと諦めてしまうかもしれませんが、実はDIYで床板を交換することもできますし、床板だけを購入することもできます。
ただ、どのベッドも床板の交換が可能というわけではないので、これから購入するのであれば万が一を考えて床板が交換できるものを選ぶ方が良いかもしれません。
ここでご紹介した以外にも床板を交換できるベッドはたくさんあるので、ぜひこちらのページでお気に入りを見つけてください。
当店販売商品は、強度試験に合格した床板を使用しておりますが、当店ご購入品で万が一床板が破損した場合は、DIYを検討される前に、一旦お問合せください。
DIYは強度の不安などがありますので、床板の在庫有無を確認しまして、対応ご案内いたします。